YESかNOか半分か

元ニートが、再びニートになったりならなかったり。

YESかNOか半分か

粒子と反粒子、命の誕生と終わり

突然の訃報

昨夜の12時前に突如として家の電話が鳴った。
こんな夜中に電話がかかってくる事なんて普段はあり得ない事だから、なんだか嫌な予感がした。
母も父も寝てしまっていたので、私が受話器を取った。電話をかけてきた相手は祖母だった。動転して涙ながらに話をする祖母の言っている事が最初は理解できなかった。

どうしよう、どうしよう…大変な事になった…


涙ながらに祖母は「伯父さんが亡くなってしまった。」と私に言った。
この伯父さんというのは、私の母の2歳年上の姉の旦那さんの事。伯母さんと伯父さんは晩婚で歳の差婚だったから、伯父さんの享年は60代半ばだと思う。

今年の夏に転んでしまって、それからずっと入院していたらしい。けれども特に命に危険がある状態では無かったらしく、本当に突然の事で伯母さんは病院から「伯父さんが亡くなった」との連絡が入ってから病院へ駆け付けたみたいだった。



伯父さん伯母さん夫婦には子供がいない。私の知らない所で辛い事も沢山あったのだと思う。けれども、人生のパートナーとして空気と同じ様に、そこに居るのが自然で当たり前だという雰囲気が2人にはあった。
そんな伯父さんと伯母さんが飲むビールの銘柄は、いつもアサヒビールだった。それ以外のビールを飲んでいるところを見た事が無い。伯父さんは「アサヒビール以外はビールとして認めない」とか昔言っていた。


2人の仕事を手伝いに数年前に職場に行った時も、伯父さんはアサヒビールを美味しそうに飲んでいた。
それ以来1度しか伯父さんに会う機会が無かったけれど、私の脳裏に焼き付いているのは、アサヒビールを片手に丸眼鏡をかけて
タコの手ハポーン
なんてくだらない外国語風ギャグを飛ばす伯父さんの姿。
あと「イカの手ジュポーン」っていうギャグもあったかな。


ぞろ目な曾祖母

そんなお茶目な伯父さんが亡くなった11月11日は、奇しくも母の祖母(私から見て曾祖母)の命日と同じ日だった。
昨日、祖母の家で母と昼食を食べている時に私の母が、
今日、お祖母ちゃんの命日のような気がするんだけど…
と言いだした。

そうしたら祖母も
「なんだかそんな気がするなあ…」
と言いながら、2階から長方形の箱を持って降りて来た。
その箱の中には紙の束が入っていて、1番上のページには曾祖母が亡くなった日時が記されていた。

それを見て驚いたのは、
曾祖母の享年は77歳
亡くなった日が11月11日のポッキーの日で、
亡くなった時間が、お昼の2時22分
と完全にぞろ目揃いだった事。母や祖母と凄いねーって少し盛り上がった。
曾祖母は私が生まれる前に亡くなっているから、顔も見た事ないけれど強運の持ち主だったんじゃないかって勝手に思ってる。

曾祖母が亡くなった時に、私の母と父は新婚旅行中で海外に居たそうだ。でも母曰く「お祖母ちゃんが亡くなった日の朝に、夢で出てきた」らしい。だからなんとなく分かってたんだって。

以前に投稿したエントリーにも書いたけれど、私は祖父が亡くなった時に海外に居て、たまたま数週間振りにメールチェックをしたのが祖父のお葬式の日の朝だった。なんて事もあったから、人の死って悲しい事に変わりは無いけれど、不思議だなとも思う。


粒子と反粒子対消滅

もし、私がお葬式で亡くなった伯父さんのお顔を拝見する事になったら、それは私にとって生まれて初めての「この世を去った人」との対面になる。今までにそういった経験が無いから、正直すごく怖くなった。想像ができなくて怖かった。
亡くなった伯父さんの顔を見る事によって、今まで私が見てきた元気だった時の伯父さんの姿が一気に上書きされてしまいそうな気がして。その気持ちを聞いてもらいたくて、私は西野さんに電話を掛けた。

西野さんにはお姉さんがいて、そのお姉さんは臨月を迎えた妊婦さんだったりする。
「多分、明日か明後日くらいには入院して出産するかもしれない。」
と電話越しに西野さんに言われて、「伯父さんの死」と「赤ちゃんの誕生」という生命の終焉と誕生の不思議な繋がりを感じた。


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flickr.com

恐らく、伯父さんがお通夜やお葬式を経て火葬されていると同時刻に、西野さんのお姉さんは新たな命をこの世に産み落とす事になる。
まるで粒子と反粒子の様に、終息を迎えた魂と新しい命が出会い、衝突して、対消滅を起こしているみたいだ。

粒子と、反粒子が出会うと、量子数が正と負で打ち消しあってゼロになり、真空と同じ状態になります。
そしてそこには、もともと粒子と反粒子が持っていたエネルギーが残ります。これを対消滅といいます。

静止した粒子と反粒子対消滅した場合には、アインシュタインの関係式 E = mc2 によってエネルギーと質量が等価であることが分かっていますから、粒子と反粒子が同じ質量を持つことを考え合わせると、そこには2mc2 のエネルギーが残されることになります。

高いエネルギーに加速された粒子と反粒子が正面衝突して対消滅した場合には、消滅した点にはさらに高いエネルギーが集中して残されます。
【粒子と反粒子】


終わった命」と「新しい命
この2つが衝突して、対消滅した後に放出されるエネルギーが存在すると仮定してみる。消滅した両方の質量に相当する値のエネルギー。
悲しみと喜びが混じり合った、その見えないエネルギーは私たちの想いなのかもしれない。


反物質(Antimatter)とか考えていたら、Dan Brownのこの本を思い出した。また読み返してみよう。

Angels and Demons

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